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事業承継が進まない理由(シリーズ:事業承継を歴史から考えてみよう)

M&Aのお役立ち情報

こんにちは。
かえでファイナンシャルアドバイザリー株式会社です。

今日は、事業承継について少し掘り下げたいと思います。
今、我が国では後継者不足は問題だ、だから事業承継が必要なのだという掛け声のもとに、中堅・中小企業のM&Aの必要性が盛んに叫ばれています。ですが、この問題はそれこそ私が大学生の頃から指摘されていることです。何故、未だに思うように進まないのでしょうか?

後継者不足や会社の業績が悪い等の表面的な理由以外に、根本的な原因があるのではないか、そのように考えるようになったのです。

1.歴史から考える

私はこの問題を考えるうえで、日本国を成り立たせてきた仕組み、社会制度や風習等から原因を探れないか考えました。

諸外国で上手く活用されている事例を持ってきて解決しようとする試みを正とするのではなく、私たちの社会を作り上げてきた仕組・慣習をまずは理解をし解決策を考え実行していく方が恐らく望ましいだろうし、人々にも受け入れやすく上手くいくだろうと考えたからです。

私達の社会は、先人が作り上げた基盤をもって成り立っているのであって、それを前提にしない解決軸は、一時の提案にはなりえても、継続的なものとはならない、そのように感じているのです。

様々な文献を調べる中で、事業承継が進まない理由には、元々この国を支えてきた社会制度が戦後緩やかに壊れ出し、社会制度としては壊れても人々の慣習としては残ってきた仕組すら、遂に無くなろうとしていることが根本的な原因ではないかと考えるようになりました。

それは、マイナスの言葉として捉えられがちな言葉ですが、イエ制度だと考えています。これは、いわゆる日本国憲法で制定された家制度を指すものではなく、先人が歴史の中で生きていくための集団を作り上げてきた、その意味でのイエを指します。

2.イエ制度の源流

イエ制度の源流は鎌倉時代の武士にあるといわれ、それが江戸時代を通して強固な仕組となっていきました。イエ制度は、それぞれの時代の為政者により統治の仕組として利用されてきましたが、本来その目的は、イエという生活協同体をどう繁栄・存続させるのかが主眼に置かれていたものであり、これは血縁も非血縁も含む、この共同体で生活をするすべての人々を指すものであったのです。イエは生活基盤そのものであり、日本において産業が発展するにあたっても、イエ制度を上手く取り込んでいたと思うのです。

3.イエ制度が壊れた今

戦後、法制度としてのイエ制度は否定されましたが、慣習としては元々あったものでしたので、家業を継ぐ、ということ自体違和感のないものだったといえます。しかしながら、現代社会はどんどん個人化を促進しています。イエ=生活協同体という図式が壊れているのです。従って、事業承継が進まないのは当たり前の話とも指摘できますし、更にこの問題は、個人化を推進すればするほど、今後も発生し続ける問題ともいえるのです。要するに、これからの私達の社会をどう作っていきましょうか?事業承継問題はそれを問いかけているのです。

本シリーズは、イエ制度の歴史を更に紐解き、日本社会に与えた役割を追うことで、事業承継が遅々として進まない原因を考えると共に、現代でイエ制度的なものをどのように活用すべきなのかも考えていくことで、事業承継が上手くいく一つのきっかけをお示しさせていただければと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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