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令和3年度M&Aに関する税制改正について_佐武 伸

~令和3年度税制改正大綱~
2020年12月10日、「中小企業の経営資源の集約化に資する税制」と題する、中小企業のM&Aに関する大胆な施策が公表されました。詳細は閣議決定を経て、2021年の国会で審議する法案で明らかになりますが、我が国の中小企業のM&A、事業承継に大きな影響を及ぼす税制となりますので、以下で概要(準備金の積立によるリスク軽減措置)を説明します。

1.買い手が中小企業の場合のM&A時の税務メリット

改正前:買収金額は、損金(経費)算入できない(資産計上)

改正後:M&A実施後に発生しうるリスク(簿外負債)に備えるため買取金額の70%以下の金額を準備金として積み立てると、「一定の要件」で、損金(経費)算入できる

2.「一定の要件」とは

  1. 中小企業等経営強化法の経営力計画の認定
  2. 他の法人の株式譲渡を受けること(事業譲渡は対象外)
  3. 買収金額は10億円以下
  4. 買い手は、中小企業者(中小企業等経営強化法の中小企業者等であって租税特別措置法の中小企業者)
  5. 5年間据え置き後、5年間で準備金を均等取り崩し(益金参入)

→あくまでも課税の繰り延べ措置です。

3.おわりに

このM&Aに関する税制措置は、菅政権が目標としている中小企業の生産性向上の目玉政策になると思われます。経営力向上計画の内容、要件、期間、申請方法、譲渡対象企業の要件など詳細は今後確認する必要がありますが、今年の中小企業M&A、事業承継に大きな影響を及ぼすことになる大改正になるでしょう。

 

かえでファイナンシャルアドバイザリー株式会社

代表取締役

佐武 伸 Shin Satake

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