財務デューデリジェンス

Ⅰ.財務デューデリジェンスとは

デューデリジェンス(Due Diligence、以下「DD」という)は、買い手候補や投資家が売却対象会社の投資・買収の適格性を判断する調査全般のことをいいます。DDには、ビジネスDD,財務DD,法務DD,環境DDなどがあります。
財務DDは、対象会社や対象事業の収益性、決算書に記載されていない簿外債務の有無、資産の実在性とその評価、税務リスクなどを調査します。この調査は、通常、外部の公認会計士又は税理士、監査法人が行います。

Ⅱ.財務デューデリジェンスの目的

DDの目的は、売却対象会社の事業評価、法務や契約面の調査、財務や税務面の分析をして、売却対象会社の正確な姿を把握し、潜在的なリスクの特定とその定量化です

Ⅲ.財務デューデリジェンスのコスト

M&Aでは、通常、基本合意締結後に買い手候補が自分の費用負担で行います。中小企業のM&Aの場合、規模によりますが、通常、財務DDで100万円~300万円ぐらいが相場です。

Ⅳ.財務デューデリジェンスの注意点

DDを依頼するにあたっての注意点は以下のとおりです。

1.DD経験が豊富な専門家に依頼すること:

M&Aに精通している専門家かどうか判断するのは難しいですが、過去の実績をヒアリングしながら、経営に詳しいかどうか、問題解決能力が高そうかどうかなどを、見極めます。
もしよく分からない場合には、M&Aアドバイザーから紹介を受けるのがよいでしょう。

2.時間は最低1か月かかるという前提で考えておくこと:

専門家との日程調整、現場作業、会議体での報告まで最低でも1か月はかかりますのでスケジュールを決定するにあたっては注意が必要です。

3.実施場所の選定:

ケースバイケースですが、対象会社の本社で実施するとM&Aの事実が従業員に知れるおそれがある場合、M&Aアドバイザーや対象会社が契約している会計事務所の会議室を使用する場合もあります。

Ⅴ.準備資料

DD時に必要な資料は、DDをできるだけ効率よく進めるために、下記図表のような事前依頼資料一覧表をあらかじめ買い手候補から入手し、資料の準備ができたものから順次専門家に郵送またはメールしておいた方がお互い効率よく作業ができます。
資料名 備考 資料入手確認
【法人】
1 会社案内・主要製品・サービスの紹介資料
2 定款
3 商業登記簿謄本
4 現在の組織図及び従業員数 正社員、派遣等雇用形態別
5 株主名簿 潜在株主含む
6 資本政策 過去の増資履歴等
【事業】
1 ビジネスプラン 沿革、事業の概要、将来の事業展開・戦略等の分かる資料
2 事業計画 5年
【財務】
1 決算書・申告書・勘定科目明細書 過去3期分
2 今期の月次残高試算表 今年度直近月分まで
3 過去3期のカテゴリー別売上高
【資産・負債】
1 直近の借入金明細 長・短とも借入先別
2 売上債権の明細 滞留期間含む
3 買掛債務の明細
4 賃貸借契約書
【労務】
1 経営陣の略歴
2 従業員名簿 氏名はブランクで結構ですが、以下は配慮願います
性別、生年月日、入社年月日、保有資格、職務分業、年収
【営業】
1 仕入先一覧 過去2期上位10社。品目別の数量・金額等
2 販売先一覧 過去2期上位10社。品目別の数量・金額等
3 保守契約先一覧 過去2期上位10社。品目別の数量・金額等
【その他】
1 資本提携にあたり、留意スべき事項 係争関係等

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