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M&A戦略の最新情報(1)~今年の世界的なM&Aブームはいつまで続くのか?~

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2015.6.10
 いまアメリカではM&Aが空前のブームになっている。今年5月のM&Aの金額ベースでの累計額は、2,430億USD(約31兆円)となり、2007年5月(2,260億USD)と2000年1月(2,130億USD)につけたピークを越えた。
 全世界的にも今年に入って1.85兆USDのM&Aが成約しており、このまま行くとこれまでの最高記録であった2007年の4.6兆USDを超える勢いで推移している。これは、2008年のリーマンショック以降の経営者の弱気姿勢が、アニマルスピリッツに転じたということで歓迎されている。

 今回のM&Aの熱狂は、以前のITブーム時と異なり、特定業種に偏っているわけではなく、小売、資源、医薬、ITなど様々な業種で起こっているのが特徴である。
 ただ、今回の熱狂は、企業の資金余剰と借入過多が原因であり、いつまで続くのか心配するむきも多い。過去の経験から必ずバブルははじけると感じているからだ。また、企業業績が向上しているため、本来であれば、設備投資に資金が向かうはずであるが、先が状勢が読めないということで控えられている。

 現在、企業の余剰資金は自己株式取得とM&Aに使われているが、今回のM&Aブームは、2000年と2007年のそれとは異なる。以前はただやみくもに資金が余っているからM&Aという発想であったが、今回は事業の戦略的観点から買収が行われているのが特徴。

 ただ、2015年末ごろにアメリカで金利の引き上げが予定されている。これの影響がM&Aブームに与える影響が心配される。

(2015年6月5日フィナンシャルタイムズのGillian Tett氏の記事から一部抜粋)