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なぜクロスボーダーM&Aなのか?①会社の資金をどこに向けるべきかの戦略的な選択

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2015.5.18
クロスボーダーM&A(Cross-border M&A: 海外企業の合併・買収)または日本企業による海外企業の合併・買収に関するニュース記事は、毎日のように新聞などで目にすることができるほど、昨今では珍しいことではなくなってきました。従来は、海外企業の買収といえば、北米や西ヨーロッパの先進諸国の企業を買収するケースが非常に多かったのですが、ここ数年の傾向として、東南アジアやインドなどのアジアの新興国の企業に対する買収が堅調に増えてきています。但し、留意しなければならないのは、決して北米や欧州企業の買収件数が減少しているわけではなく、日本企業による海外企業買収の件数が全体として大きくなっている中で、特にアジアの新興国企業への買収が増加している点であります。

※日本企業と北米企業間のM&A件数の推移
*IN-OUT(日本企業から北米企業へのM&A)
*OUT-IN(北米企業から日本企業へのM&A)

※日本企業と欧州企業間のM&A件数の推移

※日本企業とアジア企業間のM&A件数の推移
 

日本国内の市場が人口減少で縮小していく中で、M&Aを活用して海外市場に打って出る動きは、すでにグローバルに事業を展開している大手上場企業だけではなく、中堅中小企業にとっても大きな関心事になってきております。縮小していく国内市場に取り残されないためにも、中長期的な計画のもと、海外、特にアジアへの事業展開を一生懸命に模索している企業が非常に多くなっていることは、弊社が近年、様々な顧客企業との相談などを通して感じているところであります。かといって国内市場を諦めるわけではなく、国内市場で安定的な成長を図りながら、新興国を含む海外市場に積極的に出ていく動きが増えているわけであります。

企業の立場からすれば、持続的な成長を成し遂げるために、既存事業から得た内部留保や銀行借入などの外部資本を活用し、どこに成長エンジンを求めて大事な資金を向けるべきかにつき、海外企業のM&Aというのが重要な選択肢として台頭しており、より悩ましい事業判断を迫られそうです。つまり、国内事業向けのさらなる設備投資か、または国内でのM&Aか、または海外企業のM&Aかという選択肢であります。

何か一番ベストな選択肢なのでしょうか。
勿論、企業それぞれ置かれている環境が違いますので、一概にベスト回答というのはありませんが、海外企業のM&Aという選択肢は、確実に中堅中小企業の戦略的なオプションとして浸透しつつあるといえるでしょう。


ジョシュ パク(パートナー)
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